大学・大学院での教育支援

〇福山市立大学都市経営学部での授業紹介

市民自治論

 「市民自治」は21世紀までの各種社会思想の結晶的コンセプトであるが,本講義では(1)市民自治に関わる理論,(2)市民自治の展開,そして(3)市民自治に呼応する自治体(政府)の姿と可能性,という三点から21世紀における「市民自治」のありようを学ぶ。理論とともに,とりわけ,世界の事例より市民自治が展開する類型と条件,また市民自治に呼応して自治体の変革をどのようにすすめるかにかかわる基本的視点と方法論を身につけることを目標とする。

 21世紀型の新たな「持続可能社会型開発」(sustainable development)とはどのようなものとしてあるべきかについて,身近なかつ全国的な,景観-開発を題材に実践的に調査し,学ぶ。具体的には,第一に古代から中・近世,そして現代までの関係する地域社会史,第二に持続可能社会型開発についての理論を捉え,その上で第三に,人口減少化にあって歴史的景観的資源と観光インフラの構築について実地調査をおこなうことを通じて,「持続可能社会型開発」を実践的に学ぶ。

〇福山市立大学でのフィールド調査授業紹介

都市社会実践演習(学部)

 地域コミュニティに学生さんたち(3年生)が赴かせていただき、そこで「サステナブルなコミュニティとは何か?」「どのような姿勢とモチベーションをもってそれが支えられているのか?」について、調査研究させていただきています。特にこの数年は、福山市の、高齢化する斜面住宅地「日吉台学区」における状況の調査と、ヒアリング(交流会)の時をいただいています。
 連合町内会長様、まちづくり協議会長様、公民館長様の赤心の厚いお話、また、住民ボランティア数十人で、独居高齢者の方などを移送し、昼食会での居場所づくり事業をしておられる状況(日吉台くらぶ)というすごい事例にふれて、学生さんたちが毎年大感激されます。現実の「地域の赤心」を学んだ学生さんたちが、その体験と想いをもって社会に出てゆかれて、活躍される様子、本当に心強くうれしい限りです。

学生さんと住民リーダーの方々との意見交換
学生さんとの集合写真
住民ボランティアの方が支える、出会い食事会サロン

〇福山市立大学 大学院 都市経営学研究科の授業紹介

都市社会学特講

 本講義では, 地域経営の理論的基礎と地域経営の最近の動向を, コミュニティプランニングの理論と展開をテーマに, 都市社会学の視点から講義する 特に, 近年, 我が国や欧米各地のコミュニティプランニングにおいて, 新しい潮流として見られるローカルガバナンス論 (地域共治), コプロダクション論 (協働論), 市民による条例制定等, 法的手法による地域経営という 3つの新しい地域経営の理論と展開を紹介し, これらがコミュニティにもたらした成果と課題について論考する

特別研究Ⅰ、Ⅱ

 大学院生が進める研究に沿って、フィールド調査、また同伴体制で修士論文の作成に向かいます。
これまで、Maeyama-Laboでの大学院学習を巣立って行かれた方々は、公務員、コンサルタントなどとして社会で活躍しておられます。