MAEYAMA-LABO.comとワシントン大学

 1861年に設立されて西海岸で最も古い大学で、140の学部・研究科を抱えるワシントン大学(University of Washington)。学生・院生、約5万人が在籍し、あまたのノーベル賞学者を輩出しているところです。通称、UWの略称で「ユーダブ」と発音されています。こうした大学とのご縁(連携教授)をいただいて、身の引き締まる思いでおります。
 私と特にご縁のあるのはアーバンスタディーズ学部(Urban Studies)という学部で、都市の成長・変動というものを、社会学・地理学・法学などなどが連携し学際的に分析し・社会発信しようとする学部です。研究室もいただき客員研究員をさせてもらった2006年からのご縁です。

ワシントン大学タコマキャンパス(通称UWT)の風景
ワシントン大学タコマキャンパス(通称UWT)の風景

ご縁と連携のおしごと、ご紹介も

 アリー・モデラース学部長とは、行くたびに「日米の諸都市の少子高齢化の問題」やグローバルな資源の再配置などを討議させていただいています。また、過日刊行した拙著(『米国地域社会における特別目的下位自治体』)にむけてさまざまのアドバイスを頂くありがたい関係です。

ワシントン大学アーバンスタディーズ学部 アリー・モダーレス学部長と
モダーレス先生の著書:Boone, C., & Modarres, A.,2009, City and environment. Temple University Press

 お一人、友人の先生をご紹介させてください。ディアウェクター先生(同学部教授)とは、2006年に同学部で客員研究員をさせて頂いた時からさまざまのやり取りを頂いています。ディアウェクター先生は、『グリーン国際主義のアーバニゼーション』という著書などを刊行しておられる方で、人間的でそしてとても精力的な方です。

Y.ディアウェクター教授とキャンパス内のレストランで
Dierwechter, Y. ,2018, The Urbanization of Green Internationalism. Springer.

 せっかくですので少し、ご著書を紹介させてください。ディアウェクター先生によれば、現在はもはや、「国家」という枠組み(国家体制)によってのみ地球環境、また地球環境の政治的動向が定まるのではない状況(インターナショナリズム)へと突入してきている。そこにおいては、とりわけ、世界の各都市において、目下のエコロジー脅威に対して諸アクターが改革し、再結成し、適応するという、諸都市における新たな都市形成の分析なしには、グローバルな政治経済動向は解明できない!とする意欲的なものです。グローバルな持続可能性、都市開発、都市計画、政治、国際問題など各方面で反響のある研究です。面白いですね! 私も刺激を受けています。

 こうした方々とお仕事させて頂いております。頂いているものをできるだけ還元させていただければと思っています。